顧客の態度が威圧的で相談しづらかったり、自分が顧客窓口のはずなのに直接担当者に電話が行くなど、顧客との関係性が良好ではないと感じたことはないでしょうか。
顧客との信頼関係が構築できればこのような悩みは解決します。
本記事の執筆者
問題が発生した際に「相談に乗ってください!」「助けてください!」と言い合える関係が構築できていれば、仕事に対するストレスが軽減し、より大きな成果につながります。
また、顧客からの信頼を得ることで次の案件を紹介してもらえるなど様々なメリットがあります。
そこで当記事では、顧客の信頼を獲得してプロジェクトを円滑に回していくための6つの方法を解説します。
信頼を得ることによるメリット
顧客の信頼を得ることによって次のようなメリットを享受できます。
質問や相談がしやすくなる
初対面の人には質問や相談はしづらいものです。
信頼を得ることによって相手から質問や相談を持ち掛けられたり、こちらからも相談しやすくなります。情報共有がスムーズに進むことにより仕事が進めやすくなるのは言うまでもありません。
多少のことは大目に見てもらえる
システム開発の場面において不具合が発生した際、顧客からの信頼を得ていない場合は「試験はちゃんとやったのか」「そもそも設計がおかしいんじゃないのか」と責められることになります。
一方で信頼があれば「今回は分かった。同じ不具合を発生させないように頼んだよ」と多少大目に見てもらえるようになります。
次の案件の情報を提供してもらえる
どんなにスキルが高くても、初対面で仕事の進め方がわからない人物や信頼をおけない人物とは仕事はしたくないものです。
顧客の信頼を得て次も一緒に仕事をしたいと思ってもらえれば、顧客が担当予定の未来の案件に対して提案のチャンスをもらえることがあります。
信頼を得るための6つの行動
顧客の信頼を得るために心がけて欲しい6つの行動を紹介します。
- 先に相手を信頼する
- 「伝わる」を意識する
- 約束は必ず守る
- スピーディーな対応
- 手間暇をかける
- 常にポジティブ発言
先に相手を信頼する
まずはあなたから相手のことを信頼するようにしてください。
返報性の原理に基づき”信頼”をGiveすることで、相手はTakeとして信頼を返してくれます。
反面教師
あなたは自分のことを疑ってかかってくる人のことを信頼することができますか?
自分の敵と認識した相手を信頼することは難しいです。あなたから積極的に自分は味方ということをアピールしましょう。
「伝わる」を意識する
信頼を得るためにはスムーズな会話のキャッチボールが必要です。
そのために声の抑揚や表情を意識して話をして、相手の理解度を確認しつつ適宜質問するようにしましょう。
また、ビジネスにおいては論理的に話を展開できる人は信頼が集まります。論理的に話す方法としてはPREP法を活用してください。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- Point(結論)
反面教師
声に抑揚がなく真顔で話の内容も支離滅裂の人を信頼することは難しいですよね。
話しがわかりやすく、聴いていて飽きない会話を心がけましょう。
約束は必ず守る
出来ると口にしたのであれば、それを必ず達成させてください。
人との関係を築くうえで”約束を守る”ことは最重要事項です。
そのため、自分に「できないこと」「守れないこと」は約束はしないようにしてください。
反面教師
「あっ忘れてました」「やっぱり今日はできません」など直前になって約束を破棄する人のことは信頼できません。
言ったことはしっかりと守りましょう。守れないとしても早めに相手に伝えることが大切です。
有言実行が重要です。
スピーディーな対応
メールや電話をするとき、相手は「早く情報を入手したい」という気持ち(=期待)があります。
その期待に早く答えることで、信頼度が増します。回答が遅くなるならその一言をきちんと伝えるようにしてください。
特に問題が起きているときこそ密でスピーディーなコミュニケーションを心がけることで感謝されることになります。
反面教師
1週間後の打ち合わせで使う資料の作成を頼まれた時、打ち合わせ前日になっても資料官僚の連絡がないと不安になります。
資料は完成したのか、何か問題が起きているのか、情報を提供することで相手は安心します。
手間暇をかける
顧客へ提出する資料やメールは誤字脱字がないか、論理的に矛盾していないかを念入りにチェックしてください。
「伝わる」を意識するためには手間暇をかける必要があります。
反面教師
誤字脱字が多かったり、見るからにその場しのぎで作成した資料を提示されたら、自分のことを軽くみているのでは?と疑問を抱いていしまいます。
適当な資料を作成する人の仕事もクオリティが低いのではないかと感じてしまいます。
本当に時間が無かったり、資料は話しの補助として利用する目的の場合はちゃんと「簡易なメモで恐縮です」と断りを入れることで信頼は低下しなくなります。
常にポジティブ発言
ネガティブな発言が多い人より、ポジティブな発言が多い人と一緒に仕事をしたいと思いますよね。
ネガティブ発言をしてはいけないということではありませんが、ネガティブ発言は相手の信頼を下げる行為です。
そのため、常にポジティブ発言を心がけることによりネガティブな発言をする頻度を減少させましょう。
反面教師
不幸自慢や、「時間がないからできません」などの言い訳を頻繁に行う人に仕事を頼みたと思わないですよね。
「時間がないから出来ません」ではなく、「目的を達成するためには5日必要です。3日でやりきるためにはアシスタントを1名つけてください」のように達成するための条件を提示するようにしましょう。
まとめ
顧客から信頼を得ることで「質問や相談がしやすくなる」「多少のことは大目に見てもらえる」「次の案件の情報を提供してもらえる」というメリットがあります。
このメリットを享受するためには次の6つの行動を心がけてください。
- 先に相手を信頼する
- 「伝わる」を意識する
- 約束は必ず守る
- スピーディーな対応
- 手間暇をかける
- 常にポジティブ発言
プロジェクトマネージャーに求められるスキルは奥が深いです。
どのようなスキルを優先して伸ばしていくか戦略的に検討しましょう。
今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。